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 私たちは、名取市閖上地区にある「ゆりあげ港朝市」に取材に行ってきました。仙台空港アクセス線・美田園駅から車で10分ほどの場所に位置しています。取材を行う前に朝市を見て回りましたが、たくさんのお店が建ち並び、閖上漁港で獲れた魚介類や野菜、果物など、豊富な品揃えで賑わっています。

ゆりあげ港朝市は被災地の中で仮説の店舗ではない本設で営業を再開した最初の商業施設です。ゆりあげ港朝市の代表理事である櫻井さんにお話を伺いました。

 東日本大震災については、大きな地震が起こることは誰もが知っていましたが、津波の意識は県北の海沿いエリアのみであり、閖上地区は震災発生時、避難に時間がかかり、多くの犠牲者が出てしまいました。このような悲しい事が今後起こらないために、日頃からの避難訓練の重要性や家族での決まりごとをあらかじめ決めておくことの大切さを教えていただきました。

―グランドオープンまでの道のり―

地元のシンボルでもあるゆりあげ港朝市も震災で膨大な被害を受け、当初はゆりあげ港朝市の開催は厳しいと思っていました。しかし、震災からわずか数週間後、ゆりあげ港朝市は復活を遂げました。震災で物流が混乱したり、食糧不足が続く中で、野菜や水産加工物などを名取のイオンモールの駐車場を借りて、朝市を開催しました。この小さな朝市は大盛況となり、地元の人々がまた集まるコミュニケーションの場となり、町の復興の兆しとなりました。たくさんの方々から支援を受ける中で、海外からの支援もありました。それはカナダ政府からの朝市の建物の寄付です。カナダ産の木材が寄付され、開放感があふれる素敵な空間であり、朝市の一部となっている水産棟「メイプル館」が2013年5月にオープンしました。そしてさまざまな思いを胸に、同年12月にゆりあげ港朝市がグランドオープンしました。震災前の元の場所に戻ることで、地元の人々に復興の道の一つを示すことになると桜井さんはおっしゃっていて、大切なことだと感じました。

―これからのゆりあげ港朝市―

グランドオープン後、ゆりあげ港朝市は多くのお客様が訪れ、地元の方々だけでなく、観光客の方々も訪れます。そして家族連れのお客様も増え、さんま祭りやせり鍋祭りなど、たくさんの方々が楽しめるイベントも開催されます。また、外部と競争するのではなく、内部で競争することで、朝市の魅力である豊富な品揃えにつながっています。来てくださったお客様をリピーターに、さらなる活性化につなげます。

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